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【課外活動・理科】脳科学研究者へのインタビュー

 高校1年生の有志の生徒が、2名の脳科学研究者にインタビューを行いました。来月、2月6日には、この生徒たちは国の研究機関の公開シンポジウムに高校生枠で参加し、研究者のプロフィールのご紹介を行います。今回のインタビューに臨むにあたり、生徒たちは脳科学研究者の先生方の研究内容を調べ、質問のリストを作成しました。インタビュー当日には、「中高生のうつ病と老年期のうつ病の違いはなんでしょうか。」「人間において精神に影響を与える程度のストレスは、動物実験に落とし込んだとき、どのような形で動物の行動に出てくるのでしょうか。」などの質問を行い、先生方の研究に関連した話を深く掘り下げて聞くことができました。また、生徒たちは、専門用語がわからなかった部分を後で調べられるよう、メモをとっていました。インタビュー後に生物教員に質問をし、自ら進んで学びを深めていた姿が印象的でした。


 インタビューでは、進路選択の岐路にたつ高校生らしい質問もありました。先生方は、生徒たちからの問いに丁寧に答えてくださりました。例えば、「医者としての人格を磨くために、高校生のうちに意識しておくべきことはなんですか。」という質問に対しては、「患者として接する人たちの、生き方・考え方を理解することができる医者になってほしい。そのために、教養を大事にしてほしい。」というお話がありました。質問をした生徒は、「最近は、数学のテストの点を上げることばかりに意識が向いてしまっていました。他の教科も、医者として患者さんと向き合う姿勢につながる大事なことだったのだな、と実感しました。」とコメントしていました。

三村將 先生(慶應義塾大学)へのインタビュー(2021.12.15.)
林(高木) 朗子 先生(理化学研究所)へのインタビュー(2021.12.21.)

 この課外活動は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED: Japan Agency for Medical Research and Development)による、「脳とこころの研究推進プログラム」の一貫で行われています。2月6日の当プログラムのイベントでは、病気の理解と克服に向けた最新の脳科学研究の様子が、多数紹介されます。

 なお、今回のインタビューの実施にあたっては、サイエンスコミュニケーションの会社である、株式会社 スペースタイムに多くのご協力をいただきました。学校の枠を超えて社会とつながり、最先端の専門家と対話して学ぶ機会を、生徒たちは得ることができました。この活動に関わってくださっている脳科学研究者の方々と運営スタッフの方々に、心より感謝いたします。

画像をクリックすると、AMEDのシンポジウムのサイトに移動します。一般の方もイベントを視聴できます。